わたしたちはいずれゴミとなってしまい、環境に大きなインパクトを与えてしまう新建材の使用を控え、身の回りにある自然素材を中心に「土に還るお店」Organic Grocery Abyssiniaをセルフビルドしました。そして「Go zero waste store」を目標にお客様のご協力を得ながら、ゴミの排出を出来る限り抑えて、環境に負荷の少ないお店作りを目指していきたいと思っております。
Abyssiniaではお買い物の際のビニール袋やプラスチック容器の使用及び、ワンウェイ容器(※1)のご用意がございません。グロサリーセクションでのドライフルーツ・スパイスなどのドライフード類については、量り売りとなっております。ガラス瓶などのリターナブル容器(※2)をお買い求めいただく容量に応じたサイズでご用意しておりますが、お客様が普段お使いのフードコンテナなどをお持ちいただければ、10%増量のサービスをさせていただきます。(目的がプラスチックゴミの削減の為、ジップロックやビニール袋はできればNGとさせていただきたいと思いますので、ご理解とご協力をお願い致します。)
ご希望の容量と容器のサイズが合わない場合は、ワックス紙袋を中心にご対応させていただきます。また、買い物袋の使用も極力控えて、お客様にマイバックのご持参のご協力と紙袋をご利用の場合は環境保護団体へのドネーション(寄付)をお願い致します。(寄付先については現在協議中です)贈呈用などでパッケージ商品をご要望の際は店頭及びウェブサイトよりお問い合わせください。贈る方の健康と自然環境に配慮したギフトをご提案させていただきます。
ここで何故わたしたちがこの様なお店を作ろうと考えたかを少しお話させてください。
わたしたちは主に海外からドライフルーツなどの有機農産物を輸入し、国内の自然食品店様やレストラン様などの飲食店様へ有機食材の卸売業を営んでおりま。また、有機農産物の知識と農薬や肥料を使用しない栽培方法の見識を深める為に、お米、麦、豆類、季節の野菜や果物などを自然農法で栽培し自給自足にも取り組んでおります。
担い手がいなくなった田畑を耕したり、荒れた里山を管理することは、自然環境を整え、守り、次世代に繋げる小さなアクションの一つだと信じ、千葉県南房総市の自然豊かな環境で自然と繋がりを持ちながら生活をしております。これは「Think global act local」という言葉を実践しているつもりです。自然環境を守ろうとすると地球規模で考え、行動していかなければなりませんが、わたしたちが実際に出来ることというのは目の前の小さなことばかりなのです。
この様な活動や生活の中で気がついたことは、ゴミの問題などをはじめとする環境問題は小さな積み重ねが、人々の意識がどういった方向に向いているのかが、その結果に結び付いていくのだと感じております。
先にも述べた様に自給自足をしているとフードパッケージなどのプラスチックゴミはほんど出ませんが、一方で食品を流通させる仕事をしていると、大量のプラスチックゴミを排出していることにも気が付きます。つまり物を流通させたり、売買することによってゴミは生み出されているのです。原材料として届く際も、商品として販売する際も、プラスチック袋に入って商品は流通します。AMBESSAの商品が多く方に認知され、流通量が増えるほど環境に負荷をかけているというのは本来目指すこととは少し違うのかなとも感じることもあります。ただ全てのプラスチック類が不要だとも思ってはおりません。様々な方々の思いや大変な作業の上に出来上がった農産物や商品をしっかりと保管し、お客様に万全の状態でお届けするにはどうしても必要な物でもあります。自分達のお店ができたら、その矛盾の解決策が見出せるのではないかという思いがございましたので、この様なかたち(パッケージフリー)での販売とさせていただくことになりました。
お客様にはご不便やご面倒をお掛けしてしまうこともあるかと思いますが、循環型社会に対する取り組みや環境への意識を多くの方々と共有していただき、次世代にどういった社会や環境を繋げていくか、次の100年、200年のことを考え、皆様と共に行動していきたいと思っております。
ご来店の際はマイバックに加えて、マイコンテナ、マイタンブラーをお持ちいただき、プラスチックゴミの削減にご協力ください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
※1:一回だけ使うことを目的として作られた容器のこと。主にプラスチックが主原料となる容器や袋などが多い。
※2:牛乳びんやビールびんなどのように、洗って何度でも使える容器のこと。
April 18, 2019